2007年09月08日

研修資料

糸満市と沖縄創健様の全国でも始めての活動で、素晴らしい企画に共感し、お手伝いできますこと、大変嬉しく思います。
これだけ食について情報も豊富で意識も高まっている中 、父の闘病生活時の病院食、息子の保育所給食を見て痛感・・・そして視覚障害者はじめさまざまな障害者の方への食に対しての対応、環境がまだまだ日本は時代遅れ、見直さなければいけないことが多く感じられます。
 
思い出せば、オーストラリアに居た頃感じたことは障害者、高齢者の方が多い国??違います。福祉が充実されているので、娯楽や食事をはじめ生活に不便や不安が少ないので、生き生きと自由に弊害なく過ごされているように感じました。
オーストラリアは世界一カジノ好きと聞くのですが、なんと高齢者や障害者の方対応の、ボールズクラブという娯楽施設があり、食事も200円程のブッフェにカジノやダンスホールまで併設されており、それはそれは皆さん元気で生き生きとされ、なに不自由なく自由に楽しまれております。この施設は国の施設であちらこちらにあります。サービスもホテルスタッフレベルでもありますがとても自然で、清潔で気持ちのよい施設でした。
障害の有無に関らず外食を楽しめる環境とはどういったものでしょうか?まずは、店側の受け入れの姿勢にあると思います。視覚障害の方にとってお話しますと、皆と同じ様に食事が楽しめる環境であるかどうかというところです。まずは、受け入れる側が「ようこそいらっしゃいました」という温かな気持ちでのお迎えすること、健常者と変わりなく動じることなく、また決して過剰対応でないことも不可欠と思われます。そのためには知識、設備など環境を整えていくことが重要です。

例えば子供たちに対する食育の現場でも「これは紅芋よ、紫色したオイモ。色が着いてる分いっぱい栄養があるのよ」などと食の表現は食に対する意識を高め、言葉を学ぶといった試みが見受けられます。母親が、子供に少しでも美味しいお料理を楽しく食べてもらいたいという気持ちと同じような思いがあれば、必ず気持ちは伝わるのではと思います。
また、設備の点でも利用しやすい環境であるか、そのための介助法や、盲導犬の対応など知識と対応を理解することで、知らなくて相手を傷つける、事故になるなどの心配もなく、受け入れ態勢が整うことで、心と環境の準備が出来ていれば、健常者と同じように楽しくお食事をしていただけると思います。
食をいかに楽しむことが出来る環境を作るかということが飲食を営む私達にとっての大変重要な部分であるのですが、それがまだまだ日本に定着していない海外との違いだと感じました。こういったことを心掛けることにより障害を持っていらっしゃる方も皆と同じ環境で自然体での食事を楽しむことが出来ると思います。

欧米、滞在したオーストラリアと比べると、どうしても日本はお金のある人間のみ楽しむことができ、ない場合、ぐっと忍耐、寂しい生活を送ることになってしまう世の中と痛感。どのような方でも自由に好きなもの食べたり、音楽聴きながらお酒を楽しんだり・・・本来はそうあるべきですがまだまだこれからというのが現状の沖縄観光、飲食事業です。(日本社会)
人生を楽しむことのひとつ食の世界では、平等に、少しでも多くの方に美味しかった、楽しかったと思って頂けるように日々努力しておりますが、今後の時代背景としてもますます改善、そのために活動していく必要性が感じられます。
その世の中で、自分達にできることは、今回のようなツアーで沖縄から発信する視覚障害者の対応、環境の整った観光地として打ち出すこと、実績を作ることと思います。そしてこの活動が今後の福祉、観光飲食事業の改善につながればと思います。

今回のツアーでは、OBNより、視覚障害者対応のお料理とおもてなしとなります。視覚障害者の皆様のために、沖縄らしさを追及したお料理、「ぬちぐすいのお食事」を是非ともお召し上がり頂きたいと思います。
~ぬちぐすいとは、沖縄の言葉で命の薬~
 旅のお食事は思い出に残る味と香りいっぱいの「創作ぬちぐすいお料理」をご用意致します。
今回のお食事では、食材ブッフェと共に食を「楽しみ」「感じる」時間をご提供できればと思っております。まず食材に触れて頂きながら、食材そのものの味、香りから沖縄を感じていただき、素材の持ち味を活かした身体に優しいお料理をお召し上がりいただきます。沖縄の自然の恵みをいっぱい受けられた後には、食のパワーで癒され元気いっぱいになって頂けるような、そんなお料理を目指しております。

お料理の匂い、感触、形、食事の空間を全身で感じてお食事して頂くためにも、まず、食べやすく、沖縄の食材独特の食感の物、お口の中で食材が踊りだすような、そんなお料理メニューで視覚障害者の方にとって色々な食材のイマジネーションがうまれるお食事でおもてなしをしたいと思っております。

今回ボランティアの皆様、他関係者様にご協力いただきたいのですが、お料理の内容+食材の効能効果などを是非知っていただき、沖縄の食材の素晴らしさなどをご一緒にアピールできればと思います。また、現在注目されています食育の一環として、食の大切さ、素晴らしさをお伝えできればと思っております。




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Posted by 皿の上の自然 陵々 at 00:00│Comments(0)ケータリング
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